妊娠糖尿病になると母子ともに悪い影響があります

2010年7月に妊娠糖尿病の診断基準が変更になりました。それまでの妊婦さんの妊娠糖尿病の頻度が約3%でしたが、診断基準変更後の頻度は約12%となり約4倍に増加しました。糖尿病の人口の増加にともない妊娠糖尿病も増加傾向にあります。

妊娠糖尿病は妊娠中に初めて発見または発症した糖尿病にいたっていない糖代謝異常のことで、妊娠前から発症していた糖尿病や明らかな糖尿病は含めません。一般的な糖尿病とは区別されますが、妊娠中の高血糖は妊婦さんだけでなく胎児にも悪い影響があるので血糖のコントロールは欠かせません。明らかな糖尿病の妊婦さんの場合には妊娠前よりもさらに厳格な血糖コントロールが必要になります。

妊娠糖尿病では妊娠高血圧症候群、羊水過多、早産などのリスクが高くなり、胎児では巨大児、新生児の低血糖、胎児死亡などのリスクがあります。また妊娠前から血糖値が高い場合には流産しやすかったり、先天性奇形を合併することもあります。

妊娠初期では血糖値が高くなくても、妊娠が進むにつれ血糖値が上がりやすくなるので、妊娠中期にも再度検査を受ける必要があります。特に肥満、高齢、家族に糖尿病患者がいる人や巨大児を出産したことのある人はリスクが高くなるので気をつけなければなりません。

また、出産後に妊娠糖尿病は治りますが、妊娠糖尿病になった人は、ならなかった人と比べると7.43倍の頻度で将来糖尿病になると言われています。したがって、妊娠糖尿病になった人は出産後にも糖尿病の検査を受ける必要があり、将来も糖尿病にならないような生活習慣を守ることが欠かせません。